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損したくない人のための投資入門〜リスクとリターンの正しい関係〜

投資 Mar 02, 2026

「元本保証で年利10%」
「必ず儲かる投資」
こんな魅力的な言葉を見聞きしたことはありませんか?

投資を考える際、最も大切なのは「リスクとリターンの関係」を正しく理解することです。
今回は、投資の基本となるリスクとリターンの関係、そして「元本保証」や「高利回り」の裏側にある注意点をご紹介します。


リスクとリターンの基本的な関係

投資の世界には、絶対に覚えておくべき原則があります。
それが「リスクとリターンはトレードオフの関係にある」ということです。

トレードオフとは?
トレードオフとは、「一方を取れば他方も変化する関係」のことです。
投資においては、以下のような関係が成り立ちます。

⚫︎ハイリスク・ハイリターン
大きな損失の可能性がある代わりに、大きな利益も期待できる

⚫︎ローリスク・ローリターン
損失のリスクは小さいが、得られる利益も小さい

つまり、高いリターン(収益)を期待するなら、それ相応のリスク(損失の可能性)を受け入れる必要があるということです。

「理論上」存在しない組み合わせ
リスクとリターンの関係から、以下のような金融商品は「理論上」存在しません。

⚫︎ローリスク・ハイリターン
損失のリスクが小さいのに、高い収益が得られる

⚫︎ハイリスク・ローリターン
大きな損失のリスクがあるのに、得られる収益は小さい

特に「ローリスク・ハイリターン」の商品を勧められた場合は、要注意です。
投資詐欺の可能性が高いと考えられます。


「元本保証」の真実と落とし穴

本当に「元本保証」がある金融商品とは?
日本国内で元本が保証されている金融商品は、実は非常に限られています。

<預金保険制度の対象となるもの>
対象商品:銀行預金、信用金庫預金、信用組合預金、労働金庫預金
保証範囲:金融機関が破綻した場合、預金者1人あたり元本1,000万円までとその利息が保護されます
対象外:外貨預金、譲渡性預金、金融債

<注意点>
預金保険制度は、金融機関が破綻した場合の保護制度です。
預金そのものの元本は保証されていますが、リターン(利息)は非常に低く、2026年2月時点ではメガバンクの定期預金金利は年0.40%程度です。
ネット銀行などでは年1.0%以上の金利を提供する金融機関もありますが、それでも高いリターンは期待できません。


投資商品に「元本保証」はない

株式、投資信託、債券(国債を除く)、ファンドなどの投資商品には、原則として元本保証はありません。
金融庁は、以下のように注意喚起しています。

「上場確実ですので、必ず儲かります!元本も保証します!」
これらは、入金・送金後に連絡が取れなくなるなど詐欺的商法の可能性が高いため、取引を見合わせることをおすすめします。

参考:金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!」
https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/attention.html

「元本保証」を謳う詐欺に注意

金融庁に寄せられた投資詐欺に関する相談は、2023年1月から2024年12月までの2年間で合計15,054件にのぼります。そのうち12,526件(83.2%)は、何らかの被害を受けたものです。

<投資詐欺でよく使われる言葉>
「元本は保証されています」
「上場確実なので必ず儲かります」
「金融庁に登録(届出)している業者です」
「あなただけに特別にご紹介します」

これらの言葉を使った勧誘は、詐欺の可能性が高いため、絶対に関わらないようにしてください。

参考:政府広報オンライン「投資詐欺にご注意を 気をつけるべき6つのポイント」
https://www.gov-online.go.jp/article/201510/entry-8432.html


「高利回り」の裏側にあるリスク

「年利10%保証」「毎月配当」などの高利回りを謳う投資商品には、必ずそれ相応のリスクがあります。

<現実的な利回りの目安>
2026年2月時点での一般的な金融商品の利回りは以下の通りです。

・定期預金:年0.40%程度(メガバンク)、年1.0%以上(一部のネット銀行)
・個人向け国債(2026年2月募集分)
  変動10年:年1.48%(初回利率・税引前)
  固定5年:年1.66%(税引前)
  固定3年:年1.39%(税引前)
・東証プライム市場の平均配当利回り:約2.0〜2.2%(2026年1月時点)

この現実的な数字と比べて、「年利5%以上保証」「毎月高配当」などを謳う商品には、以下のようなリスクが潜んでいる可能性があります。


高利回りに潜むリスク

1. 投資元本の大幅な変動リスク
高利回りを期待できる投資商品は、それだけ元本が大きく変動するリスクがあります。配当は受け取れても、元本が大きく目減りしてしまう可能性があります。

2. 詐欺的な「ポンジ・スキーム」

実際には運用されておらず、新規投資家から集めたお金を既存投資家への配当に回す自転車操業の詐欺手法です。最初は配当が支払われますが、いずれ破綻して元本が戻ってこなくなります。

3. 実態のない投資商品
・「未公開株」:実際には上場予定がない
・「外国通貨」:実態のない通貨への投資
・「権利」:実体のない土地の権利や知的財産権

「劇場型」詐欺の手口にも注意
複数の業者が別々の会社を装い、口裏を合わせて一人の消費者を騙す手口です。

例:
1. 証券会社A社から「X社の未公開株を買いませんか」と勧誘される
2. 直後、投資コンサルタントB社から「X社の未公開株を欲しいが、当社は直接購入する資格がない。後日高値で買い取るので代理で購入してほしい」と連絡が来る
3. 消費者は「別々の会社が注目するなら有望かも」と信じてしまう

実際には、A社とB社は同じ詐欺グループです。このような「劇場型」の手口にも注意が必要です。


投資詐欺を見破る6つのポイント

金融庁は、以下の6つのポイントを挙げています。

1. 聞いたことのない業者(金融庁への登録も確認できない業者)から勧誘されている

金融商品取引業を行うには、金融庁(財務局)への登録が必要です。登録業者は金融庁「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認できます。

2. 「上場確実」「必ず儲かります」「元本は保証されています」などと請け合う
投資商品には元本割れのリスクがあり、「必ず儲かる」ということはありません。

3. 「未公開株」や「私募債(しぼさい)」の取引を勧誘されている
一般的に、幅広い投資家に未公開株や私募債の勧誘がされることは考えられません。

4. 別の業者からタイミングよく連絡がある
「劇場型」詐欺の典型的な手口です。

5. 「金融庁から認可・許可・委託・指示を受けている」と説明される
金融庁が投資の勧誘を民間業者に委託・指示することはありません。

6. 公的機関を連想させる名称を使っている
公的機関のウェブサイトで正しい名称を確認しましょう。


まとめ

投資において最も大切なのは、「リスクとリターンはトレードオフの関係にある」という原則を理解することです。

<覚えておきたいポイント>
✓ 高いリターンを期待するなら、それ相応のリスクを受け入れる必要がある
✓「ローリスク・ハイリターン」の商品は理論上存在しない
✓ 投資商品に「元本保証」は原則としてない
✓「必ず儲かる」「元本保証」を謳う勧誘は詐欺の可能性が高い
✓ 不審な勧誘を受けたら、金融庁の金融サービス利用者相談室(0570-016811)に相談する

金融庁 金融サービス利用者相談室
https://www.fsa.go.jp/receipt/soudansitu/index.html

投資を始める際は、広く情報を集めて慎重に検討し、資金に余裕がある範囲で行いましょう。
少しでも「怪しい」と思ったら、きっぱり断る勇気も大切です。


【注意事項】
本記事は2026年2月時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて金融の専門家にご相談ください。
投資には元本割れのリスクがあります。


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配当株投資の基本 — 安定配当を出す企業の見つけ方
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