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真夏の電気代は"使い方"だけでなく"契約"も見直す|料金プラン・アンペアの再点検

節約 Jul 07, 2026

はじめに
夏本番、電気代の心配が増す前にできること

7月に入り、本格的な夏の暑さが続くようになりました。エアコンをつける時間が長くなるにつれて、電気代の請求額が気になり始める方も多いのではないでしょうか。

前回の記事では、エアコンの使い方やフィルター掃除など「使い方」の工夫による節電をご紹介しました。今回の記事では、少し視点を変えて「電気の契約そのもの」を見直すことで、毎月の電気代を抑えられる可能性があるテーマを取り上げます。

実は、長年同じプランで契約したままになっている中高年の方は少なくありません。電力自由化から約10年が経過した今、ご自身の契約内容が今の生活スタイルに本当に合っているかどうか、この機会に一度確かめてみましょう。


まず確認したい:今の電気契約の「基本料金」はいくら?

電気料金の請求書を見ると、「基本料金」と「電力量料金」に分かれていることがわかります。電力量料金は使った量に応じて変わりますが、基本料金は毎月、使用量に関係なく一定額が発生します。

この基本料金の決まり方は、お住まいのエリアによって異なります。北海道・東北・東京・中部・北陸・九州電力エリアでは「アンペア制」が採用されており、契約しているアンペア数(A)が大きいほど基本料金も高くなります。

一方、関西・中国・四国・沖縄電力エリアでは「最低料金制」と呼ばれる仕組みが採用されています。月の使用量が少なくても一定の最低料金が設定されているタイプで、アンペア数による基本料金の区分はありません。なお、本記事で取り上げる大阪(関西電力エリア)はこの最低料金制にあたります。

東京電力エナジーパートナーの標準的なプラン「従量電灯B」を例にとると、基本料金のアンペア別金額(税込)は以下のとおりです(東京電力エナジーパートナー公式料金表より)。

20A:623円50銭 / 30A:935円25銭 / 40A:1,247円00銭 / 50A:1,558円75銭 / 60A:1,870円50銭

10Aごとに約311円75銭ずつ差があります。つまり、実際には30Aで十分な生活をしているにもかかわらず40Aで契約している場合、毎月約311円、年間で約3,741円を余分に支払い続けていることになります。


アンペア数の見直し:今の生活に合っているか点検しよう

お子さんが独立して夫婦だけになった、定年退職して日中も家にいるようになった——中高年の方は、これまでと生活スタイルが変化しやすい時期です。かつて4人家族だった頃に設定したアンペア数のまま、何年も見直していないというケースも多く見受けられます。

一般的なアンペア数の目安は次のとおりです(エネチェンジ、各電力会社の公式情報をもとに整理)。

- 1人暮らし:20A〜30A
- 2人暮らし:30A〜40A
- 3〜4人家族:40A〜50A
- オール電化・2世帯住宅:60A以上

アンペア数を決める際は、同時に使う家電の合計電流量を計算することが基本です。たとえば、エアコン・冷蔵庫・テレビを常時使い、さらにドライヤーや電子レンジを同時に使う場面が多い場合、それぞれの電流値(Aは家電の取扱説明書や本体のラベルで確認できます)を合計して、余裕を持ったアンペア数を選ぶことが大切です。

アンペア数を下げる場合、一度に多くの家電を使う時間帯にブレーカーが落ちやすくなることがあります。「夏場はエアコンに加えて電子レンジやドライヤーを同時に使うことが多い」など、1年で最も電力を使う季節を基準に考えるのが安全です。

アンペアの変更手続きは、スマートメーターが設置済みの場合(多くの家庭では導入済み)、電力会社への電話やWebでの申し込みで完了し、工事費は原則無料です。ただし、一度アンペアを変更した場合、その後1年間は再変更できないのが原則です(東京電力エナジーパートナー公式より)。夏の電気使用量が最も多くなる時期を十分に想定してから変更を検討しましょう。また、集合住宅(マンション・アパート)にお住まいの場合は、管理組合や管理会社への確認が必要なケースもあります。


料金プランの見直し:2016年の電力自由化から変わっていませんか?

2016年の電力小売全面自由化以降、さまざまな電力会社が多彩な料金プランを提供するようになりました。大手電力会社の地域エリアにとらわれず、自由に電力会社やプランを選べるようになっています。

従来の「従量電灯」のような標準プランのほか、次のようなプランが登場しています。

・時間帯別料金プラン
夜間や休日の電気代が安くなるプラン。昼間は在宅が少なく、夜に電気を多く使う世帯に向いています。

・定額・シンプルプラン
電力量料金が使用量に関わらず一定単価のプラン。使用量の予測がしやすいのが特徴です。

・ガスや通信とのセット割プラン
ガス会社や通信会社が提供する電気プランと組み合わせることで、セット割引が適用されるものもあります(大阪ガスなど都市ガス会社が提供するプランが代表例です)。

プラン変更の手続きは、新しい電力会社への申し込みをするだけで、基本的に現在の電力会社への解約手続きは不要です(資源エネルギー庁公式)。新しい会社が代わりに連絡してくれます。ただし、プランによっては一定期間の縛りや解約手数料が設定されている場合があります。乗り換える前には、必ず契約期間や解約条件を確認するようにしましょう。

料金プランや切り替え方法の基本的な情報は、資源エネルギー庁の公式ページ(電力小売全面自由化)や、各電力会社の公式ウェブサイトで確認できます。


地域別の確認ポイント:東京・大阪・名古屋・福岡の場合

地域によって電力会社の仕組みが異なるため、それぞれの主要エリアでの確認ポイントをご紹介します。

東京エリア(東京電力エナジーパートナー管内)は、アンペア制が採用されています。60Aを超える場合はプラン自体が変わりますが、一般的な家庭では60A以下での契約が大半です。子どもの独立後などに40〜60Aの契約をそのままにしているケースが多いため、まずは現在の契約アンペアを確認してみましょう。なお、契約アンペアは検針票(電気ご使用量のお知らせ)や電力会社のマイページでも確認できます。

大阪エリア(関西電力管内)は、最低料金制のため、アンペア数による基本料金の差はありません。月の最低料金(最初の15kWhまで)が一律で設定される仕組みです。大阪エリアでは、料金プラン自体の見直しや、大阪ガスが提供する電気とガスのセットプランなどを選択肢の一つとして比較するのもよいでしょう。

名古屋エリア(中部電力ミライズ管内)も東京同様、アンペア制が採用されています。夫婦2人など小世帯になった場合には、30〜40Aへの引き下げが節約につながるケースがあります。変更後1年間は再変更ができない点は、名古屋エリアでも同様ですので、変更前に季節を通じた使用量を確認しておくことが大切です。

福岡エリア(九州電力管内)も、アンペア制の地域です。九州電力の「従量電灯B」を基準に、現在の契約アンペアが生活実態に合っているかを確認してみましょう。


まとめ

今回は、電気代の節約において見落とされがちな「契約内容の見直し」について解説しました。ポイントを整理すると次のとおりです。

- 電気の基本料金は、アンペア制エリアでは契約アンペア数によって毎月一定の差が生じる。生活スタイルの変化に合わせて適切なアンペア数に見直すことで、余分な固定費を抑えられる可能性がある。
- 電力自由化から約10年が経ち、料金プランの選択肢は広がっている。時間帯別プランやセット割など、ライフスタイルに合ったプランに切り替えることで節約につながる場合がある。
- アンペア変更の手続きはスマートメーター設置済みの場合は原則無料で対応できるが、一度変更すると1年間は再変更できない点に注意が必要。
- 乗り換えや変更の前には、契約期間・解約条件・セット割の条件などを必ず確認することが重要。

電気代の節約は「使い方の工夫」と「契約内容の最適化」の両輪で考えることが大切です。猛暑の中でエアコンを我慢することは熱中症のリスクにもなりますので、安全に使い続けながら、契約の面からも無駄を省く視点を持ってみてください。まずは今月の検針票や電力会社のマイページで、現在の契約内容を確認することから始めてみましょう。


【注意事項】
本記事に記載している料金数値(東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」の基本料金等)は、各電力会社の公式料金表・公式ウェブサイト等の公開情報をもとに作成しています(2026年6月時点の情報)。電気料金の単価・プラン内容・制度は今後変更される場合があります。最新情報は、ご契約の電力会社の公式ウェブサイトまたはお客さまセンターにてご確認ください。

本記事で示しているアンペア数の目安・節約試算額はあくまで参考値であり、実際の節約効果はご家庭の使用状況・住環境・設備・契約内容によって異なります。個々の状況により効果は異なりますので、ご自身の状況に合わせてご検討ください。

アンペア変更後の再変更可否については、電力会社およびご契約内容により異なる場合があります。お手続きの前に、ご契約の電力会社へ直接ご確認ください。

電力会社や料金プランの切り替えを検討する際は、特定の会社・プランへの加入を推奨するものではありません。契約期間・解約条件・セット割の条件等を事前に十分ご確認のうえ、ご自身の判断でお手続きください。

集合住宅(マンション・アパートなど)にお住まいの方がアンペア数を変更する場合は、管理組合・管理会社・オーナーへの確認が必要なケースがあります。事前に確認されることをおすすめします。

本記事は情報提供を目的としており、特定の電力会社・料金プラン・サービスの利用を保証・推奨するものではありません。本記事の内容を参考に行動した結果について、当方は一切の責任を負いかねます。ご自身の判断と責任のもとでお取り組みください。


<節約シリーズ 前回の記事>
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