風邪・インフル予防の新常識 ─ 免疫力を高める3つの習慣
Feb 06, 2026
「今年は風邪をひきやすくなった気がする」
「インフルエンザが心配で、人混みに出るのが怖い」
そんな不安を抱えていませんか?
冬は、インフルエンザの流行について警戒が必要なシーズンとなっています。歳を重ねると加齢とともに免疫力が低下しやすく、感染症のリスクが高まります。
しかし、正しい知識と習慣を身につけることで、風邪やインフルエンザの予防に役立ち、健康な体づくりにつながります。今回は、科学的根拠に基づいた「免疫力を高める3つの習慣」をご紹介します。

免疫力と年齢の関係
「免疫力」という言葉はよく耳にしますが、実際にどのような変化があるのでしょうか。免疫力は20歳頃を境に下がり始め、40代でピーク時の50%、70代では10%前後に低下する人が多いとされています。これは、加齢とともに免疫細胞の数が減ったり、免疫細胞の活性が低下したりするためです。
しかし、免疫力の低下は加齢だけが原因ではありません。生活習慣の改善によって、何歳からでも免疫力を整えることは可能です。

【習慣1】質の良い睡眠を7時間確保する
免疫力を高める最も基本的な習慣は「睡眠」です。
⚫︎睡眠と免疫力の科学的な関係
米国で行われた研究では、8時間以上眠る人と比較して、睡眠時間が7時間未満の人は風邪をひくリスクが2.94倍も高いことが示されました。
また、睡眠時間が5時間未満では、風邪をひくリスクが約4.5倍に高まり、5~6時間でも約4.2倍になるという研究報告があります。
睡眠中には、免疫細胞が活発に働き、体内に侵入した病原体と戦います。
また、睡眠中に分泌されるメラトニンというホルモンは、免疫力を高める働きがあります。
⚫︎理想的な睡眠時間は「7時間前後」
「8時間睡眠が理想」と思われがちですが、実は科学的根拠はありません。
複数の研究によると、7時間前後の睡眠を取る人が最も死亡率や生活習慣病のリスクが低い傾向にあります。一方で、8時間を超える長時間睡眠も健康リスクを高める可能性が指摘されています。
年齢別の推奨睡眠時間
18〜64歳:7〜9時間
65歳以上:7〜8時間
どの年齢層においても、健康維持には少なくとも7時間の睡眠時間が必要です。
⚫︎質の良い睡眠のためのポイント
就寝時刻と起床時刻を一定にする:体内時計が整い、深い睡眠が得られやすくなります
寝る前のスマホ・パソコンを控える:ブルーライトはメラトニンの分泌を妨げます
寝室の温度・湿度を調整する:室温18〜20℃、湿度50〜60%が理想的です
就寝3時間前までに夕食を済ませ:消化活動が睡眠の質を下げるのを防ぎます

【習慣2】腸内環境を整える食事を心がける
「免疫の約7割は腸に集中している」と言われています。腸内環境を整えることは、免疫力を高める最も効果的な方法の一つです。
⚫︎腸内環境と免疫の深い関係
腸には、体全体の免疫細胞の約7割が集中しています。腸内には約100兆個もの細菌が住んでおり、これらの腸内細菌が免疫システムと密接に連携しています。
腸内細菌のバランスが整っていると、病原菌の侵入を防ぎ、免疫細胞が正常に働きます。逆に、腸内環境が乱れると、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。
⚫︎発酵食品と食物繊維の組み合わせ
腸内環境を整えるカギは、「発酵食品」と「食物繊維」の組み合わせです。
発酵食品には、生きた善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌、麹菌など)が豊富に含まれています。これらの善玉菌が腸内で悪玉菌の増殖を抑え、腸内フローラのバランスを整えます。
食物繊維は、善玉菌のエサとなり、その増殖を助けます。特に水溶性食物繊維は、腸内細菌によって発酵され、「短鎖脂肪酸」という物質を作り出します。この短鎖脂肪酸が腸内環境を改善し、免疫力を高める働きをします。
おすすめの食品
<発酵食品>
味噌
納豆
ヨーグルト
キムチ
ぬか漬け
<食物繊維が豊富な食品>
わかめ、昆布などの海藻類
ごぼう、大根
きのこ類(なめこ、えのき、しいたけ)
大麦、オートミール
こんにゃく
<具体的な取り入れ方>
朝食: ヨーグルト+果物(バナナ、キウイなど)
昼食: 大麦ごはん+納豆
夕食: 味噌汁(わかめ、きのこを具に)+ぬか漬け
毎日の食事に少しずつ取り入れることで、無理なく腸内環境を整えられます。
研究によると、発酵性食物繊維を1日2.9g追加摂取すると腸内での発酵が高まることが報告されています。

【習慣3】適度な運動で血流を促進する
運動は、免疫細胞の働きを活発にする効果があります。
⚫︎運動と免疫力の関係
適度な運動をすると、血液やリンパの流れがスムーズになり、免疫細胞が体内を巡りやすくなります。これにより、病原体を早期に発見し、攻撃する能力が高まります。
また、運動によって体温が上がることも重要です。前回の記事でもご紹介したとおり、体温が上がると免疫細胞の活性が高まります。
⚫︎「適度」がポイント
ただし、激しすぎる運動は逆効果です。過度な運動は一時的に免疫力を低下させ、かえって感染症のリスクを高めることがあります。
<おすすめの運動>
・ウォーキング(1日20〜30分)
・ラジオ体操
・軽いストレッチ
・前回ご紹介した「1分体温アップ体操」
「ちょっと汗ばむ程度」「息が少し上がるが、会話ができる程度」の運動強度が理想的です。
毎日続けることが大切なので、無理のない範囲で、楽しみながら体を動かしましょう。

厚生労働省が推奨する基本的な予防策
免疫力を高める習慣に加えて、基本的な感染予防策も忘れずに実践しましょう。
厚生労働省が推奨するインフルエンザ予防法は以下の通りです。
1. 流行前のワクチン接種
2. 外出後の手洗い
3. 適度な湿度の保持(50〜60%)
4. 十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
5. 人混みや繁華街への外出を控える
6. 室内ではこまめに換気をする
厚生労働省 インフルエンザQ&A
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html
特に手洗いは、手指に付着したウイルスを物理的に除去する最も基本的で効果的な方法です。石鹸を使って、指の間、爪の先、手首まで丁寧に洗いましょう。

まとめ
今日から始める免疫力アップ習慣
風邪やインフルエンザから身を守るために、今日からできることを始めましょう。
免疫力を高める3つの習慣
・7時間前後の質の良い睡眠
・発酵食品と食物繊維で腸内環境を整える
・適度な運動で血流を促進する
これらは特別なことではなく、日常生活の中で少しずつ取り入れられる習慣です。
「完璧にやろう」と思わず、できることから一つずつ始めてみてください。小さな積み重ねが、あなたの体を感染症から守る大きな力になります。
寒い冬も、健康な体で元気に過ごしましょう!
【注意事項】
持病のある方、薬を服用中の方は、生活習慣を大きく変える前に医師に相談してください。
本記事は情報提供を目的としており、医学的診断や治療の代わりになるものではありません。
感染症の症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
本記事では、免疫力を高めるための基本的な生活習慣(睡眠・食事・運動)に焦点を当てています。
インフルエンザの最新流行状況、ワクチン接種、その他の予防策については、厚生労働省の公式サイトやお近くの医療機関にお問い合わせください。
個人の健康状態や体質により、必要な対策は異なります。ご自身に合った予防法については、かかりつけ医にご相談ください。
<健康シリーズ 前回の記事>
体温1℃で基礎代謝13%UP ─ 今日から始める1分体温習慣
https://link-113a.mykajabi.com/blog/1-13-up-1