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長期投資の力|複利シミュレーションで見る3年・5年・10年・20年の差

投資 May 04, 2026

はじめに
中高年が資産形成を考えるとき、「今から始めても意味があるのか」「長く続けると何が変わるのか」は大きな関心事です。
金融庁は、資産形成の基本として、まず家計管理とライフプランを整えたうえで、長期・積立・分散の考え方を活用することが大切だと案内しています。預貯金には安全性の高い面がある一方、投資には価格変動による元本割れの可能性もあるため、無理のない範囲で続ける姿勢が重要です。


複利とは何か

金融庁は、長い期間投資を続けるほど複利の効果が大きくなると説明しています。複利とは、運用で得た収益を元本に加え、その合計額をさらに運用していく考え方です。最初は増え方がゆるやかでも、年数が重なるほど差が広がりやすいのが特徴です。短期間で大きな成果を求めるのではなく、時間を味方にして積み上げる考え方といえます。


単利との違い

単利は、当初の元本に対してだけ利益がつく考え方で、増え方は比較的一定です。
一方、複利は元本だけでなく、それまでに得た利益にも利益が重なります。
そのため、同じ年5%でも期間が長いほど差が開きやすくなります。たとえば、毎年の利益を受け取って終えるのが単利的な見方、利益も含めて次の運用に回していくのが複利的な見方です。中高年にとって大切なのは、高い数字だけを見ることではなく、時間と継続の効果を理解することです。


中高年にとって長期投資が意味を持つ理由

金融経済教育を推進する公的な中立機関のJ-FLECは、長期投資・積立投資・分散投資を組み合わせることで、価格変動の影響を和らげながら資産形成を目指しやすくなると解説しています。中高年層では、まとまった資金を一度に動かすより、生活費や緊急時の備えを分け、使う予定の近いお金とは別に考えるほうが現実的です。年齢だけで遅いと決めつけず、使う時期に応じて運用期間を分ける考え方が重要です。


複利シミュレーション

<前提条件>
以下は、年5%で運用益を再投資した場合の単純試算です。
実際の運用成果は、手数料、税金、投資対象、相場環境によって異なります。あくまで「長く続けると差がどう広がるか」を見るための参考例としてご覧ください。金融庁も、積立投資は一定額を続けて投資する方法として紹介しています。

毎月2万円を積み立てた場合
毎月2万円を積み立てると、元本は
3年で72万円、
5年で120万円、
10年で240万円、
20年で480万円です。

これを年5%で複利運用したと仮定すると、試算上の評価額は
3年で約77.5万円、
5年で約136.0万円、
10年で約310.6万円、
20年で約822.1万円になります。

元本との差は、
3年で約5.5万円、
5年で約16.0万円、
10年で約70.6万円、
20年で約342.1万円です。

積立は一度に大きな金額を投じなくてよいため、相場の上下に気持ちが振られやすい人にも続けやすい方法です。年数が長くなるほど、元本そのものの積み上がりに加え、利益の再投資分が効きやすくなります。
※年5%・毎月積立・再投資を前提とした編集部試算です。


まとまった元本を運用した場合

一括で運用する場合も、年数によって差は大きくなります。

元本100万円を年5%で複利運用すると、
3年後は約115.8万円、
5年後は約127.6万円、
10年後は約162.9万円、
20年後は約265.3万円です。
20年で約165.3万円増える計算です。

元本500万円なら、
3年後は約578.8万円、
5年後は約638.1万円、
10年後は約814.4万円、
20年後は約1326.6万円です。
20年で約826.6万円増える計算です。

元本1000万円なら、
3年後は約1157.6万円、
5年後は約1276.3万円、
10年後は約1628.9万円、
20年後は約2653.3万円です。
20年で約1653.3万円増える計算です。

いずれも年5%・再投資を前提とした参考値であり、将来の成果を示すものではありません。
まとまった資金がある場合でも、一度に全額を投じるかどうかは、生活資金との切り分けや値動きへの許容度を踏まえて考える必要があります。


どう読み解けばよいか

ここで見ておきたいのは、「利回りの数字」そのものよりも、「時間が増え方を変える」という点です。3年や5年では差が小さく見えても、10年、20年と続くと、利益が次の利益を生む複利の効果が表れやすくなります。
一方で、実際の運用は毎年同じように増えるわけではありません。だからこそ、J-FLECが示すように、長期・積立・分散を組み合わせ、値動きの偏りを抑える工夫が大切になります。


長く続けるためのポイント

金融庁は、家計管理とライフプランニングを資産形成の土台と位置づけています。またJ-FLECは、長期・積立・分散を組み合わせることが、値動きの振れ幅を抑える基本だと案内しています。中高年では「大きく増やす」ことより、「生活に無理のない範囲で、崩れにくく続ける」ことを重視したほうが、結果として続けやすくなります。生活資金、近い将来に使うお金、10年以上先を見据えるお金を分けて考えると、運用方針も整理しやすくなります。


まとめ

長期投資の力は、短期間で結果を求めることではなく、時間をかけて複利を働かせる点にあります。単利が「元本だけに利益がつく仕組み」なのに対し、複利は「利益にもさらに利益が重なる仕組み」です。そのため、同じ年5%でも、積立でも一括でも、期間が長いほど差が出やすくなります。中高年でも、生活設計に合わせた無理のない金額で、長期・積立・分散を基本に取り組むことには十分な意味があります。

【注意事項】
本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品や運用手法を勧誘・推奨するものではありません。試算は一定条件による参考例であり、将来の成果を保証するものではありません。投資には価格変動等による損失の可能性があります。制度や商品の詳細は最新の公式情報をご確認ください。

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