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医療費を賢く抑える!知らないと損する制度と節約術

節約 Apr 21, 2026

はじめに
中高年になると、定期的な通院や服薬に加え、検査、治療、入院などが重なり、医療費の負担を急に重く感じることがあります。

総務省統計局の家計調査では、2025年の二人以上世帯の保健医療支出は1か月平均15,863円となっており、医療関連の支出は日々の家計管理で見過ごせない項目です。東京、大阪、名古屋、福岡のような都市部でも、その他の地域でも、公的制度の基本は全国共通です。

大切なのは、受診を我慢することではなく、使える制度を知り、通院や薬の選び方を見直し、無理のない形で支出を整えることです。


高額療養費制度を知って、急な出費に備える

医療費の節約でまず押さえたいのが、高額療養費制度です。
これは、同じ月に支払った医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合、その超えた分が払い戻しの対象になる仕組みです。上限額は年齢や所得区分によって異なりますが、大きな病気や入院、手術などで一時的に負担が増えたときの支えになります。特に中高年は、生活習慣病の継続治療や検査の機会が増えやすいため、制度の概要を事前に理解しておくことが重要です。

さらに、マイナ保険証を利用すると、原則として限度額適用認定証の事前申請が不要となり、窓口での支払いを上限額までに抑えやすくなります。
急に医療費がかかったときに慌てないためにも、加入している健康保険の案内を一度確認しておくと安心です。

厚生労働省 高額療養費制度
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html



医療費控除とセルフメディケーション税制を使い分ける

医療費は、支払った時点で終わりではありません。
年間の負担額によっては、確定申告で税負担を軽くできる場合があります。

一般的な医療費控除は、その年に本人や生計を一にする家族のために支払った医療費が一定額を超えた場合に適用の可能性があり、国税庁では原則として「実際に支払った医療費の合計額から保険金などで補填される金額を差し引き、さらに10万円を差し引いた額」を控除額の基準としています。
総所得金額等が200万円未満の場合は、10万円ではなく総所得金額等の5%が基準です。

国税庁 医療費控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm


あわせて知っておきたいのが、セルフメディケーション税制です。

これは、健康診査、予防接種、定期健康診断、特定健診、特定保健指導、がん検診など、健康の保持増進や疾病予防のための一定の取組を行っている人が、対象となるOTC医薬品を年間12,000円を超えて購入した場合に、所得控除を受けられる制度です。本人だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために購入した分も対象になり得ます。

ただし、通常の医療費控除との併用はできず、どちらか有利な方を選ぶ仕組みです。通院や入院の負担が大きい年は医療費控除、ドラッグストアや薬局など市販薬の購入が多い年はセルフメディケーション税制、といった見比べが大切です。
対象医薬品は厚生労働省の公表情報などで確認できるため、レシートや領収書は日頃から残しておくと申告時に役立ちます。

国税庁 セルフメディケーション税制
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/keisubetsu/self-medication.htm



リフィル処方箋や長期処方で通院の負担を見直す

医療費を抑えると聞くと、受診回数そのものを減らすことを考えがちですが、自己判断で通院を控えるのは適切ではありません。むしろ、中高年が意識したいのは、必要な受診を続けながら、通い方を整えることです。

厚生労働省では、病状が安定している場合などに、28日以上の長期処方や、一定期間内に最大3回まで繰り返し使用できるリフィル処方箋の仕組みを案内しています。毎回同じ内容の診察や処方が続いている人なら、医師に相談することで通院頻度や薬の受け取り方を見直せる場合があります。交通費や待ち時間も含めた負担を考えると、こうした見直しは都市部でも地方でも有効です。また、相談先を一本化しやすい「かかりつけ医」を持つことは、重複受診や検査の重なりを防ぐうえでも役立ちます。

厚生労働省 リフィル処方箋
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken14/index_00014.html



後発医薬品の活用と薬の選び方を確認する

薬代を見直す際は、後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品の活用も重要です。

後発医薬品は、先発医薬品と有効成分や効能・効果が同等とされる医薬品で、自己負担の軽減につながることがあります。継続的な服薬が必要な中高年にとって、1回ごとの差が小さく見えても、月単位、年単位では負担差が積み上がります。

なお、後発医薬品があるにもかかわらず先発医薬品を希望する場合に、価格差の一部を「特別の料金」として患者が負担する仕組み(選定療養)は、すでに2024年(令和6年)10月から実施されています(価格差の4分の1相当)。
さらに、2026年(令和8年)6月からはこの負担割合が価格差の2分の1相当へと引き上げられることを、厚生労働省が案内しています。
薬局で説明を受ける際は、単に安さだけで決めるのではなく、飲みやすさ、供給状況、継続性も含めて確認し、自分に合った選択をすることが大切です。


記録を残し、制度確認を習慣にする

医療費対策で差がつくのは、特別な裏技よりも、日々の記録と確認です。
受診日、病院名、薬代、交通費、検査費用などを簡単に控えておくだけでも、年間の負担が見えやすくなります。中高年は、自分だけでなく配偶者や親の医療費が家計に影響することも多いため、家族単位で把握する視点も欠かせません。
マイナポータルや医療費通知を活用すれば、申告準備の手間を減らしやすくなります。東京、大阪、名古屋、福岡のように医療機関の選択肢が多い地域でも、制度の基本は同じです。
迷ったときは、加入先の健康保険、自治体、医療機関、薬局の公式案内を確認することが、結果として無理のない節約につながります。


まとめ

医療費を賢く抑えるために大切なのは、必要な受診を続けながら、公的制度を正しく使うことです。高額療養費制度を知って急な出費に備え、医療費控除とセルフメディケーション税制を状況に応じて使い分け、通院や処方の受け方、薬の選び方を見直すことで、家計の負担は着実に整えやすくなります。中高年にとって医療費は避けにくい支出ですが、制度を知っているかどうかで差がつきます。まずは自分と家族の受診状況、薬代、加入保険の内容を一度見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。

【注意事項】
本記事の情報は2026年4月時点の公表情報に基づいて作成しています。医療保険制度、自己負担割合、高額療養費制度、医療費控除、セルフメディケーション税制、対象医薬品、各種手続きの内容は、法令改正や制度見直し等により変更される場合があります。実際の自己負担額や適用可否は、年齢、所得区分、加入している医療保険、世帯構成、受診内容、処方内容、自治体や保険者の運用等によって異なります。
制度の詳細や最新情報は、厚生労働省、国税庁、加入先の健康保険組合・協会けんぽ、自治体、医療機関、薬局等の公式案内をご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の医療行為、医薬品、保険制度の利用、税務上の判断等を勧誘・推奨するものではありません。個別の治療方針、服薬、申告手続きについては、医師、薬剤師、税理士等の専門家にご相談ください。


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