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家計の見直し術 | 固定費削減で年間最大26万円を将来への備えに回す方法

投資 Mar 09, 2026

1月の記事「固定費を年10万円削減する3つの見直しポイント」では、通信費・保険料・サブスクリプションの見直しをご紹介しました。
あれから約2ヶ月、実践できましたか?

今回はその続編として、まだ見直せていない固定費の項目をさらに掘り下げます。
前回の削減分と合わせると、年間30万円という目標が現実的に見えてきます。
削減できた分を将来の備えに回すための具体的な方法もあわせてご紹介します。

「もう削れる固定費はない」は早合点です

前回の記事(通信費・保険料・サブスク)で年間8〜13万円の削減を目指しましたが、家計の固定費はそれだけではありません。意外と見落とされがちな項目に、電気・ガス代、自動車保険、メディア費(新聞・受信料) があります。
これらを組み合わせることで、年間合計30万円という削減目標に近づくことができます。


見直しポイント①

電気・ガス代の切り替え(目安:年間約2〜4万円削減)

電気代・ガス代は「公共料金だから変えられない」と思っている方が多いですが、2016年の電力自由化・2017年のガス自由化以降、消費者は自分で供給会社を選べる ようになっています。

⚫︎電気の切り替え
大手電力会社(東京電力・関西電力など)から新電力会社へ切り替えることで、使用量や地域にもよりますが、一般家庭で月1,500〜3,000円程度の削減が見込めるケースがあります(年間約1.8〜3.6万円相当)。エネチェンジなどの無料比較サービスを活用すると、自分の使用量に合ったプランを手軽に比較できます。
なお、2026年1〜3月は政府による「電気・ガス料金支援」事業により、電気は1〜2月に1kWhあたり4.5円、3月に1.5円の値引きが実施されています(資源エネルギー庁「令和7年度電気・ガス料金負担軽減支援事業」に基づく)。これは自動的に適用されるため、申請は不要です。

⚫︎電気・ガスのセット契約
電気とガスを同一会社でまとめて契約(セット割)すると、それぞれ単独で契約するよりも割引になるプランが多く提供されています。

<切り替えの注意点>
・引っ越しを予定している場合、解約時の手続きが必要になる場合があります
・新電力会社によっては、供給エリア外となる地域もあります
・契約内容(基本料金・従量単価)をしっかり比較してから切り替えましょう


見直しポイント②

自動車保険の見直し(目安:年間約1〜3万円削減)

自動車をお持ちの方は、自動車保険も見直しの対象です。
保険料の比較サービス「インズウェブ」の調査によると、60代の自動車保険料の平均は、車両保険なしで年間約28,500円です。現在「代理店型」の保険に加入している場合、「ダイレクト型(インターネット申込型)」への切り替えで、年間1〜3万円程度の削減が見込めるケースがあります。

⚫︎乗り換えを検討するタイミング
・現在の保険の満期(更新時期)の2〜3ヶ月前が最適です
・各社の一括見積もりサービスを利用すると、複数社を一度に比較できます

<注意点>
・補償内容を下げることで保険料が安くなる場合もありますが、必要な補償を削らないことが大前提です
・対人・対物賠償は「無制限」が基本。万が一の大きな事故に備えた補償を維持した上で、不要な特約を整理することがポイントです
・走行距離が少ない方(年間5,000km未満など)は「走行距離連動型プラン」が割安になる場合があります


見直しポイント③

メディア費(新聞・NHK受信料)の整理(目安:年間約1〜5万円削減)

意外と見落とされがちなのが、新聞購読料とNHK受信料です。

⚫︎新聞の見直し
全国紙の月額購読料は、紙の場合月3,800〜4,900円程度(年間約4.6〜5.9万円) かかります(朝刊のみ・統合版の場合。朝夕刊セット版はさらに高額になります)。
日々の情報収集をニュースアプリや各社の電子版に切り替えると、費用を抑えられる場合があります。各社の電子版は月額1,500〜3,000円程度のプランが多く、切り替えにより年間約1.5〜2万円の削減が見込めます。

「紙の新聞を読むのが習慣で心地よい」という方は無理に変える必要はありませんが、「惰性で取り続けている」場合は見直しの余地があります。

⚫︎NHK受信料
NHK受信料(地上契約)は、口座振替・クレジットカード払いの2ヶ月払いで月換算約1,100円(年間約13,200円)です。

テレビをお持ちでない方は受信契約の義務がないため、解約の手続きが可能です。これは放送法第64条に基づくもので、同条ではテレビなどの受信設備(特定受信設備)を「設置した者」に契約義務が生じると定めており、テレビがなければこの義務は発生しません。ただし、2025年10月以降は、テレビを持たなくてもNHKのインターネット配信サービスを視聴している場合、同額の受信契約が必要になりましたのでご注意ください(放送法改正〔2024年成立・2025年10月施行〕に基づく)。なお、スマートフォンやパソコンを所有しているだけでは契約義務は発生しません。


削減した固定費を「将来への備え」に活かす仕組みづくり

前回と今回の見直しを合わせた削減イメージは、以下の通りです。

<見直し項目:年間削減目安>
通信費(前回):約3〜4万円
生命保険(前回):約4〜8万円
サブスクリプション(前回):約1〜4万円
電気・ガス(今回):約2〜4万円
自動車保険(今回):約1〜3万円
新聞・受信料(今回):約1〜3万円

合計(目安):年間削減目安 約12〜26万円

個人の状況によっては、これに加えて住宅ローンの見直しや賃貸の家賃交渉なども加わるため、年間30万円という削減目標は、決して非現実的ではありません。
大切なのは、削減できた分を使ってしまわずに、将来の備えとして積み立てる仕組みを作ることです。

毎月の削減額を「先取り積立」として別口座に自動移動する設定をしておくだけで、意識せずにお金を蓄えることができます。
積み立てたお金の活用方法(預貯金・NISA・個人年金など)については、ご自身のライフプランや状況に合わせて、必要に応じてファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談されることをおすすめします。


まとめ

固定費の見直しは、一度手続きを済ませれば、その後は継続的に効果が続く「最もコストパフォーマンスの高い節約」です。

✓ 電気・ガスは比較サービスを使って乗り換えを検討する
✓ 自動車保険は満期前に複数社を比較する
✓ 惰性で続けている新聞や受信料を整理する
✓ 削減できた分は「先取り積立」で自動的に将来へ

固定費の見直しは、一時的な我慢や節制を必要とせず、生活水準を落とさずに家計を改善できる方法です。
「今の生活に本当に必要なもの」を改めて見直すきっかけにしていただければ幸いです。


【注意事項】
本記事の数値は、インズウェブ「自動車保険料調査」(2024年4月〜2025年3月)、資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援情報」等の公的データおよび公開調査に基づいています。削減可能額はご家庭の契約内容・使用状況により大きく異なります。保険・金融商品の見直しは、必ず現在の契約内容を確認の上、専門家にご相談ください。本記事は特定の金融商品・保険商品の勧誘を目的とするものではありません。


<投資シリーズ 前回の記事>
損したくない人のための投資入門 リスクとリターンの正しい関係
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